社用紙について


 応募社用紙に記載されている項目で問題のある主なものを考えてみましょう。「本籍地番」を筆頭に、「家族関係」(その職業、収入、住居状況、宗教等)、「支持政党」、「自宅付近の略図」等であり、いずれも統一応募用紙等を設定した趣旨に反するものです。


1. 家族の職業

 家族の職業の記入を求めた会社側の理由づけでは、「同業者の子弟は、企業防衛上困る」とか「親の職業と定着性」あるいは「金銭を扱う仕事についてもらうので、親の職業がしっかりしたものでなければ」といったことがよくいわれています。これらの言い分に共通していることは、応募してきた本人の適性や能力を中心に採用選考を考えるのではなく、本人の責めに帰すことのできない問題、例えば親の職業など家族の状態によって判断し、人権を尊重しようとしない考え方によって評価しようという考え方です。予断と偏見に満ちた「親がこうだったから子もこうだ」式の考え方は、個人の尊厳を基本とした近代的な人事管理の考え方とは方向が異なるのではないでしょうか。その結果が就職差別につながるとしたら、なおさら見過ごすことはできません。


2. 家族の収入等

 「家族収入」「住居状況」などについては、会社損害を与えた場合の保障能力として、あるいはその所得額や住居状況から生活レベルを判断する材料として利用されているようですが、家族の職業と同様に、前近代的な因習に基づく多くの予断と偏見が作用しているといえます。


3. 宗教など

 「宗教」「支持政党」等は、信教の自由、思想の自由等、憲法で保障された個人の自由権に属する事項であり、それを採用選考に持ち込むことが正しくないことは、ことさら説明を要しないことと思います。


4. 自宅付近の略図

 自宅付近の略図を書かせることについて、事業主側では、通勤経路の把握とか、採用後何かあったときの連絡等をその理由としていますが、いずれも採否が決められて入社してから必要に応じて把握すればよいことで、選考段階での必要性は全くないものと思われます。むしろ、身元調査に利用する目的としか考えられません。


5. その他

 大卒者については、統一応募用紙が定められておりませんが、考え方は基本的に変わりません。高卒者には統一応募用紙でよいといいながら、大卒者の場合は将来幹部になる人だからなど勝手な理由づけをして、戸籍謄(抄)本を要求したり、家族関係等を調査したりすることは、やめていただきたいと思います。また、最近では、インターネットを活用して応募者の登録を行う事業主が増えています。その際、「エントリーシート」の提出を求める事業主も見受けられます。これらの帳票においても、就職差別につながるおそれのある事項は排除されなければならないことは当然のことです。


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